「かっこいい」って集合にできる?集合の定義と基準の違い

「かっこいい」って集合にできる?集合の定義と基準の違い

生徒: 「かっこいいスニーカーを履いている人の集まり」って集合に入りますか?

先生:「かっこいい」という基準は人によって違うよね?だから、それは基準が曖昧で集合としては難しいんだ。逆に、「赤いスニーカーを履いている人の集まり」なら、基準が明確だから集合として成り立つんだよ。

生徒: なるほど!基準がはっきりしていれば集合になるんですね。例えば「5秒以内に100メートルを走れる人」はどうですか?

先生: その通り!「5秒以内に100メートルを走れる人」というのは、タイムという明確な基準があるから、それは集合として成り立つよ。あとは「5以下の奇数の数」も基準がしっかりしているから、これも集合になるね。

生徒: 集合の要素って何ですか?

先生: 集合の「要素」というのは、集合に含まれているメンバーのことだよ。例えば、1から5までの奇数の集合を考えてみて。 {1, 3, 5} という集合があったとき、「3」はその集合に入っているよね。だから、3はこの集合の要素になるんだ。

生徒: 要素って特別な記号で表すんですか?

先生: そうだね。要素を表すときには、特別な記号を使うよ。記号を使うことで、「この数はこの集合の一員ですよ」ということを簡単に示せるんだ。

生徒: 集合をどうやって表すんですか?

先生: 集合は、中括弧 { } を使って、その中に要素を並べて書くんだよ。例えば、「5以下の奇数の集合」は {1, 3, 5} という形で表すよ。もし要素がたくさんあって全部書けない場合は、最初の数と最後の数を示して、間を「…」で省略することもあるんだ。

生徒: 部分集合って何ですか?

先生: 部分集合は、ある集合の一部が別の集合に完全に含まれている状態のことだよ。例えば、「5以下の奇数 {1, 3, 5}」は、「1から10までの整数 {1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10}」の部分集合になるんだ。つまり、{1, 3, 5} は {1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10} にすっぽり入っているから部分集合と言えるんだね。

生徒: 「共通部分」や「和集合」って何ですか?

先生: 「共通部分」というのは、2つの集合に共通して含まれている要素のことだよ。例えば、美術の成績が「A」の人と英語のテストで80点以上の人がいた場合、両方に属している人が「共通部分」になるんだ。一方、「和集合」は、どちらか一方または両方に属している人たちの集まりを指すんだよ。どちらかの条件を満たしていれば、その人たち全員が和集合に含まれるんだ。

生徒: 補集合って何ですか?

先生: 補集合は「ある集合に含まれていない要素の集まり」を意味するんだよ。例えば、全体集合をクラス全体としよう。ここで、「Bグループ」という集合をクラスの中で特定のメンバーの集まりとして考えると、補集合は「クラス全体のうちBグループに属していない人たち」になるんだ。補集合は全体集合の中で特定の条件に当てはまらないものを集めたものを指すんだね。

生徒: なるほど!全体集合があって初めて「含まれていない要素の集まり」が補集合になるんですね。