英語長文読解のコツ!否定表現から主張を一発で見抜く方法

英語長文読解のコツ!否定表現から主張を一発で見抜く方法

生徒
英語の文章を読んでいると、たまに「この人は結局何を言いたいのだろう?」と分からなくなることがあるのですが、そういうことってありますか?

先生
ありますね。特に英語は、意図をストレートに言わず、回りくどい表現を好むことが多いので、混乱するのも無理はありません。
そういうときに役立つのが、「否定的な表現から主張を探す」という読み方です。これを知っていると、文章の見え方がだいぶ変わりますよ。

否定的な表現に注目する

生徒

否定的な表現とは、具体的にどのようなものですか?

先生

たとえば、「not」「never」「don’t」といった単語ですね。
文章の中でこういった表現を見かけたら、少し立ち止まって考えてみてください。
単なる否定ではなく、「ここから筆者の本音が始まるかもしれない」というサインになっていることが、実は結構多いんです。

否定の後に続く主張を読む

生徒

否定の後の部分が、そんなに重要なんですか?

先生

はい、かなり重要です。
むしろ、そこを読み落とすと文章全体の意味を取り違えてしまうこともあるので、注意が必要ですね。

たとえば、次のような文を見てみましょう。

“True happiness, on the other hand, comes from within and is rooted in our relationships, sense of purpose, and the ability to appreciate the present moment.”

ここでは、「幸せは外側ではなく内側にある」という、筆者の核心的な主張が展開されています。

否定が強調の役割を果たすこともある

生徒

否定は、単に「違う」と言っているだけではないのですね?

先生

その通りです。
否定には、「これから述べる主張をより強調する」という役割もあります。

たとえばこちらの文です。

“Some people believe that success is about how much money you make. However, success is actually about the positive impact you have on others’ lives.”

ここでは、「お金=成功」という考えを否定したうえで、
「本当の成功は他人に良い影響を与えること」という新たな価値観を示しています。

全体の流れに注目する

生徒

ということは、否定が出たところだけに注目すればよいのでしょうか?

先生

うーん、それも大事ですが、それだけでは足りないですね。
否定の直後に続く主張や具体例まできちんと読むことが大切です。

たとえばこちらです。

“Many believe that success and happiness are both dependent on wealth. But this is a limited perspective. True success lies in the satisfaction we gain from our work and the happiness that comes from our relationships and inner peace.”

このように、単なる否定の後に「新たな正解を提示する」展開が続きます。
ここをしっかり読むことで、英文の理解が格段に深まります。

生徒

つまり、否定表現を見つけたら、その後の展開も意識して読めばよいということですね。

先生

その通りです。
「否定のあとには本命あり」――この感覚を持って読むだけで、英文読解の精度が確実に上がっていきます。
もちろん、慣れるまでは時間がかかるかもしれませんが、焦らずじっくり練習していきましょう。

大丈夫、少しずつでも確実に力はつきます。