東大問題で確率を楽しもう:赤・白・黒の玉 問題解説

東大問題で確率を楽しもう:赤・白・黒の玉 問題解説

問題:

ある袋に黒玉 3 個,赤玉 4 個,白玉 5 個が入っています。この袋から玉を 1 個ずつ取り出し,取り出した玉を順に横一列に 12 個全て並べます.このとき、袋から個々の玉が取り出される確率は等しいものとします。任意の赤玉が隣り合わない配置となる確率 p を求めてください。

解説:

全ての玉の配置の総数を考えるため、順列の公式を使用します。全ての玉は12個ありますから、その全ての配置の方法は12の階乗(12!)通りですが、黒玉、赤玉、白玉はそれぞれ区別できないため、それぞれの個数の階乗で割ります。したがって、全ての配置の方法は12! / (3!4!5!)となり、その値は27720通りです。

それでは赤玉が隣り合わない配置の方法を具体的に解いていきましょう。

赤玉が隣り合わないためにはまず非赤玉(黒玉と白玉)を並べ、その後で非赤玉の間や両端に赤玉を配置します。非赤玉を「N」、赤玉が入る可能性のある位置を「R」とすると、非赤玉8個を並べると以下のようになります:

N N N N N N N N

ここで、「N」は非赤玉を表します。非赤玉の間および両端(すなわち、赤玉を配置できる場所)は次の通りになります:

R N R N R N R N R N R N R N N R

ここで「R」は赤玉を配置できる場所を表します。

そして、その9つの位置から4つを選び赤玉を配置します。その選び方は組み合わせの公式により9C4通りです。

したがって、赤玉が隣り合わない配置の方法は、まず非赤玉8個を並べる8! / (3!5!)通り、それらの間または両端の9ヶ所から4ヶ所選んで赤玉を配置する9C4通り、これを数値で計算すると、8! / (3!5!) × 9C4 = 7056通りとなります。

最後に求める確率pは赤玉が隣り合わない配置の方法と全ての配置の方法の比となります。つまり、p = 7056 / 27720 = 14/55となります。

これらを踏まえると、赤玉が全て隣り合わない配置となる確率は14/55と求められます。

 

覚えておくべきポイントは「隣り合わせたくない要素」を配置する際にはまず「隣り合わせたくない要素以外」を並べ、その間や両端に「隣り合わせたくない要素」を挿入していくことです。このようにすることで、「隣り合わせたくない要素」が隣り合うことなく配置できます。