2024年5月7日
生徒: 邪馬台国についての記録がなくなってから約１世紀間、日本に関する中国の記録が途絶えたって本当ですか？
先生: はい、その通りです。3世紀後半に邪馬台国に関する記録が途絶えた後、中国の歴史書では日本のことがほとんど書かれていない時期があります。その間、日本では近畿地方、瀬戸内海沿岸、そして九州北部で古墳が作られ始めました。
生徒: 古墳って何ですか？
先生: 古墳は、特定の重要な人物を埋葬するための大きな墓です。この時代を古墳時代と呼び、約3世紀後半から7世紀まで続きました。
生徒: 4世紀の初期に作られた古墳にはどんな特徴がありますか？
先生: 初期の古墳は特に「前方後円墳」という独特な形をしています。これは、前が広くて後ろが円形の墳丘です。集落や水田が一望できる高台に作られ、墳丘は石で覆われ、周囲には土製の人形である埴輪が配置されました。内部には横穴式の石室や粘土製の棺があり、鏡や玉、剣などの呪術的な品々が副葬品として置かれていました。
生徒: 古墳がたくさん作られるようになったのはどうしてですか？
先生: 古墳が多く作られるようになったのは、新しい政治的支配者が登場したからです。特に大和地域（現在の奈良県周辺）が中心でした。前方後円墳の形が全国に広がったことから、地方の首長たちが次第に大和の王権に従属するようになったことがわかります。
生徒: 大和政権とは何ですか？
先生: 大和政権は4世紀から7世紀にかけての中央政府で、初期は大和国内の大王家を中心とした政治的連合でした。この政治体制は、後の天皇が中央集権的な政治を行う朝廷とは異なり、地方の首長たちが協力し合う形で行われていたのです。
生徒: 古墳の規模はどのように変わっていったのですか？
先生: 古墳は時代が進むにつれて大きくなり、特に4世紀末から5世紀にかけては古墳の数が増え、東北地方南部から九州地方南部にかけて広がりました。有名な古墳には、仁徳陵古墳や大仙陵古墳があります。これらの古墳は更に大きくなり、周囲には堀が掘られ、副葬品として馬具や鉄製の武器が多く見られるようになりました。これは支配者が宗教的な役割から軍事的なリーダーへと変化していったことを示しています。