慶應大学経済学部入試:金貨と銀貨の確率問題

慶應大学経済学部入試:金貨と銀貨の確率問題

問題

あなたは金貨と銀貨、それぞれ一枚ずつを同時に投げる試行を行います。この試行は以下のように点数を得ます。

  • 金貨が裏の場合、0点を得ます。
  • 金貨が表で銀貨が裏の場合、1点を得ます。
  • 金貨と銀貨が両方とも表の場合、2点を得ます。

この試行を合計5回行い、それぞれの試行で得た点数の合計をX とします。

問題: この5回の試行で、合計点数X がちょうど1点になる確率を求めてください。

問題の解説

まず、金貨と銀貨を投げる試行における各点数の確率を計算します。

・0点 (A): 金貨が裏の場合。金貨が裏になる確率は 1 /2​ です。
・1点 (B): 金貨が表で銀貨が裏の場合。それぞれ独立に表裏が出るので、

この確率は1 /2✕1 /2=1 /4です。

・2点 (C): 金貨も銀貨も表の場合。この確率も1 /4です。

次に、5回の試行で合計点数が1点になる場合を考えます。これは、4回0点を取り(A)、1回1点を取る(B)場合のみです。2点(C)が出ると、合計点数が1点を超えてしまうため、Cは考慮しません。

5回の試行の中で、1点を取る試行(B)がどのタイミングで発生するかは5通りあります(1回目、2回目、…、5回目)。これらのそれぞれの場合で、残りの4回は0点(A)を取る必要があります。

解答

各試行の確率を掛け合わせて、5通りの場合の確率を合計します。

・各試行でBが発生する確率:1 /4

・各試行でAが発生する確率:1 /2

4回Aと1回Bが発生する確率:(1/4)⁴✕1 /4=1/64

5回の試行の中で、Bが1回だけ発生する場合の数は5通りなので、合計確率は

5×1/64=5/64になります

したがって、合計点数が1点になる確率は 5/64です。