動名詞と不定詞の違いと使い分け|ingとtoはどう使う?【対話形式でわかりやすく】

動名詞と不定詞の違いと使い分け|ingとtoはどう使う?【対話形式でわかりやすく】

生徒: 前に「動名詞(〜ing)」の話を習いましたよね。では、「to + 動詞」っていうのは、どう違うんですか?

先生: お、いいところに気がつきましたね。実は英語では、「〜ing(動名詞)」と「to+動詞(不定詞)」のどっちを使うかで、意味やニュアンスが変わってくることがあるんです。

生徒: へぇ…たとえば?

先生: たとえば、「I enjoy reading.」という文。ここで”reading”って出てきますけど、これは動名詞ですね。意味は「読むことを楽しむ」つまり”読む”という行動そのものを楽しんでる感じです。 でも、「I want to read.」になるとどうですか?「読みたい」つまり、”これから読もうと思っている”という未来の意志を表してますよね。

生徒: あ、たしかに。「してる最中」と「これからしたい」みたいな違いですね。

先生: そうそう。だから感覚としては、動名詞は”すでに始まっている行動”や”習慣・一般的な行動”、不定詞は”これからしたいこと”や”目的・意図“ってイメージを持っておくといいかもしれません。

生徒: それでは、「I like swimming.」と「I like to swim.」も、意味がちょっと違うんですか?

先生: お、いい視点ですね。実は「like」の場合、どちらでもほぼ同じ意味なんです。「泳ぐのが好き」って伝わります。だから、あまり神経質にならなくて大丈夫。

生徒: あ、そうなんだ。どっちでもいいんですね。

先生: うん、「like」「love」「hate」みたいな動詞は両方使えることが多いです。でも、他の動詞はどっちかしか使えないことが多いんですよ。

生徒: え、そうなんですか?どの動詞がどっちを使うか、覚えるの難しくないですか?

先生: 確かに最初は大変そうに思えますよね。でも、ちょっとしたヒントがあるんです。 動名詞(ing)を取る動詞は、”すでに始まっている・終わっている動作”を扱うことが多い。たとえば「finish(終える)」「enjoy(楽しむ)」「avoid(避ける)」「give up(諦める)」。 不定詞(to)を取る動詞は、”これからやること・意図”を扱う。たとえば「want(したい)」「plan(計画する)」「decide(決める)」「hope(望む)」。

生徒: なるほど…時間軸で考えるんですね。

先生: そう。でもね、ここで超重要な注意点があるんです。動詞によっては、動名詞か不定詞かで意味が全然変わっちゃうものがあるんですよ。

生徒: え、どういうことですか?

先生: たとえば「stop」。

  • 「I stopped smoking.」→「タバコをやめた」(禁煙した)
  • 「I stopped to smoke.」→「タバコを吸うために立ち止まった」

生徒: えっ!全然違う!

先生: でしょう?「stop + 動名詞」は”その行動自体をやめる”、「stop + to不定詞」は”その行動をするために立ち止まる”っていう意味になるんです。

生徒: うわ、これ間違えたらヤバいですね…。

先生: 他にも「remember」と「forget」がそうです。

  • 「I remember meeting him.」→「彼に会ったことを覚えている」(過去の記憶)
  • 「I remembered to meet him.」→「彼と会う約束を思い出した」(これからすること)

生徒: あー、過去のことか未来のことかで変わるんだ。

先生: そうそう。「try」もね。

  • 「I tried opening the door.」→「ドアを開けてみた」(試しにやってみた)
  • 「I tried to open the door.」→「ドアを開けようと努力した」(でも開かなかったかも)

生徒: なんか、ちゃんと使い分けないと誤解されそう…。

先生: だからこそ、基本パターンを押さえておくことが大事なんです。慣れてくると自然に使い分けられるようになりますよ。

生徒: それでは、「She is good at painting.」とかの”painting”も、動名詞ですか?

先生: そう、それも動名詞ですね。ポイントは、”前置詞のあとに動詞を使いたいときは、必ずingになる“ってこと。 この文の”at”が前置詞なので、そのあとに来る動詞”paint”は”painting”になります。

生徒: なるほど…。では「to painting」とかはダメなんですね?

先生: そうなんです。でも、ここでひっかけやすいパターンがあるんですよ。 たとえば「look forward to」。これ、「to」がついてるから不定詞だと思っちゃうでしょ?

生徒: あ、そうですね。「look forward to see you」とか?

先生: それが間違い!この「to」は前置詞なので、正しくは「look forward to seeing you」なんです。

生徒: え、ややこしい!

先生: 他にも「be used to doing」(〜に慣れている)、「in addition to doing」(〜に加えて)なんかも、「to」のあとは動名詞です。見た目に騙されないでね。

生徒: うーん、慣れるまで時間かかりそう…。

先生: うん、最初はそう感じる人が多いです。でも大丈夫。英語って、最初は混乱しても、ある日突然「あ、こういうことか!」ってわかる瞬間が来るんですよ。

生徒: 練習してみていいですか?

先生: もちろん!さっそく試してみましょうか。

練習問題

次の日本語を英語に直してみよう。答えは動名詞か不定詞か、どちらが自然か考えながらね。

  1. 彼女はサッカーをするのが好きです。
  2. 私は明日その本を読むつもりです。
  3. 彼は喫煙をやめた。
  4. 新しい言語を学ぶのは楽しい。
  5. 彼女に会ったことを覚えています。
  6. 私はドアを開けようとした。

生徒: …えっと、考えてみます。

  1. She likes playing soccer.(または She likes to play soccer.)
  2. I plan to read that book tomorrow.
  3. He stopped smoking.
  4. Learning a new language is fun.
  5. I remember meeting her.
  6. I tried to open the door.

先生: パーフェクト!すごくよくできてます。

  • 1: 動名詞でも不定詞でもOK → 「like」はどちらでも使える
  • 2: 不定詞 “to read” → 予定/これから
  • 3: 動名詞 “smoking” → 喫煙という行為自体をやめた
  • 4: 動名詞 “Learning” → 一般的・抽象的な「学ぶこと」を主語に
  • 5: 動名詞 “meeting” → 過去に会ったことの記憶
  • 6: 不定詞 “to open” → 開けようと努力した

特に3、5、6は意味が変わるタイプだから、よく注意してね。

生徒: なんとなく、わかってきた気がします!

先生: その調子。たくさん英文に触れて、自然に使い分けられるようになっていこうね。