動名詞って何?英語で“-ing”が名詞になる理由をわかりやすく解説

動名詞って何?英語で“-ing”が名詞になる理由をわかりやすく解説

生徒:

前から気になってたんですけど…英語って、動詞に「-ing」をつけると名詞みたいに使えるって本当ですか?それってなんでなんですか?

 

先生:

それね!えーとね…たしかに動詞って「何かをする」っていう働きのイメージが強いから、「名詞みたいに使える」って言われるとちょっと不思議に思えますよね。

でも、英語では「行動そのものを一つのものとして扱う」っていう考え方があるんですよ。それで、動詞に -ing をつけると、それが名詞っぽく振る舞うんです。

 

生徒:

ふーん、ちょっとピンとこないかも…。具体的に言うと、どんな感じですか?

 

先生:

そうですね…。たとえばこんな文があるんです。

 

“Jogging early in the morning clears my mind.”

 

朝のジョギングって、頭がすっきりするでしょ?この “jogging” が主語になってるんですよ。動詞のはずなのに、「ジョギングという行為そのもの」が主語なんです。すごく自然に聞こえるけど、よく考えると面白いですよね。

 

生徒:

お、たしかに…!自然だけど、言われないと気づかないかも。動詞が主語って、変な感じもするけど、しっくりくる…。

 

先生:

そうそう。実はこういう使い方って、英語ではすごく一般的なんです。もう一つ、短くて印象的な例を出すとね…

 

“Learning never ends.”

 

どうですか?「学ぶということ」っていう抽象的な行為が、はっきりと主語になっています。

 

生徒:

確かに…。日本語だったら「学び」って名詞にするけど、英語だと-ingでそのままいけるんですね。

 

先生:

まさにそのとおり!英語って、語順がわりと決まってる分、単語の形を変えることで役割を変えるってことが多いんですよ。-ing をつけるだけで、動詞が名詞の役割を持てるようになるんです。

 

生徒:

なるほどー。ちなみに、どんな動詞でも -ing をつければ名詞になるんですか?

 

先生:

そこはちょっと注意が必要ですね。たとえば “want” みたいな動詞は、普通は to + 動詞の原形 を続けます。

“I want to travel this summer.” これはOK。

“I want traveling this summer.” これはNGです。

この違い、最初はややこしいかもしれませんが、だんだん慣れてくるので大丈夫です。

 

生徒:

私それ間違えてた気がします…。覚えるしかないですよね、こういうのって。

 

先生:

そうですね、ある程度は慣れなんです。でも、「どんな種類の行動を名詞っぽく語りたいのか」って意識してみると、少し感覚がつかめると思いますよ。

 

生徒:

もっと生活っぽい例とか、ありますか?

 

先生:

うん、もちろんです。えーと、たとえば…

“After finishing dinner, I enjoy listening to jazz.”

夕食を終えてからジャズを聴く、という流れの中で “finishing”“listening” も動名詞です。行為をまるごと「こと」として語っていますね。すごく自然で、ネイティブもよく使う表現です。

 

生徒:

英語って、行動をそのまま「名詞っぽく包む」って感じなんですね…。

 

先生:

そうそう、それ、いい表現ですね!まさにそうなんです。行動を“ひとまとまりの意味あるもの”として捉える。英語の発想の中に、そういう感覚があるんです。

ちなみにこれ、ラテン語とか古英語にもルーツがあって、もっと複雑だったんですけど…まあ、それはまた別の機会に(笑)

 

生徒:

えっ、ちょっと気になりますけど(笑)

 

先生:

気になってくれて嬉しいです。でも今日は、まず英語での「動名詞」の感覚をしっかり押さえましょう。文法ってルールの集まりに見えがちだけど、実はその言語の“ものの見方”が詰まってるんですよ。

 

生徒:

なんか、今日の話で文法がちょっと好きになってきたかもしれません。

 

先生:

それは最高の言葉ですね。大事なのは、形じゃなくて“なぜそうなるのか”を考えることなんです。