2024年8月4日
生徒: 「『すずの兵隊さん』の物語を教えてください。」
先生: 「この物語は、25人のすずの兵隊さんたちから始まります。彼らは、一本の古いすずのさじを溶かして作られた兄弟たちでした。」
生徒: 「彼らはどんな姿をしていたんですか?」
先生: 「すずの兵隊さんたちは、赤と青の美しい軍服をまとい、鉄砲をかついで真っ直ぐ前を向いていました。誕生日のお祝いにこれらの兵隊さんをもらった小さな男の子が、箱を開けると『すずの兵隊さんだ!』と大喜びで叫びました。」
生徒: 「その男の子は兵隊さんたちをどうしたんですか?」
先生: 「男の子は兵隊さんたちをテーブルの上に並べて遊び始めました。その中に一人だけ、少し変わった兵隊さんがいました。彼は足が一本しかありませんでした。最後に作られたため、すずが足りなくなったのです。しかし、一本足でも他の兵隊たちに負けないくらいしっかりと立っていました。」
生徒: 「その兵隊さんはどうなったのですか?」
先生: 「テーブルの上には他にもたくさんのおもちゃがありました。特に目を引くのは、紙で作られた美しいお城でした。その門のところに小さな踊り子が立っていました。彼女も紙で作られていましたが、スカートは美しいリネンで作られ、肩には青いリボンがひらひらと舞っていました。」
生徒: 「兵隊さんはその踊り子をどう思ったのでしょうか?」
先生: 「一本足の兵隊さんは、その踊り子を見て『彼女は僕と同じく一本足だ』と思い、心の中で『彼女は僕のお嫁さんにぴったりだ』と考えました。しかし、彼は自分の境遇を考え、『あのお城に住んでいる彼女とは釣り合わないかもしれない』と思いながらも、彼女を見つめ続けました。」
生徒: 「夜になるとどうなりましたか?」
先生: 「夜になると、おもちゃたちは遊び始めました。すずの兵隊さんも遊びたかったのですが、箱のふたを開けることができませんでした。しかし、一本足の兵隊さんは相変わらず立ち続け、美しい踊り子を見つめていました。」
生徒: 「次の日、何が起きましたか?」
先生: 「次の朝、兵隊さんは窓のそばに置かれました。すると、突然の風に吹かれて四階から落ちてしまいました。探しに来た男の子と女中は見つけられませんでしたが、兵隊さんは雨に打たれ、いたずら小僧たちによって新聞紙のボートに乗せられ、どぶに流されました。」
生徒: 「どぶに流された兵隊さんはどうなったんですか?」
先生: 「流れに揉まれながらも兵隊さんはしっかりと立っていました。ボートはやがて大きな掘割に落ち、兵隊さんは水中へと沈んでいきました。そこで大きな魚に飲み込まれ、真っ暗な魚の腹の中で過ごしました。しかし、魚は市場で売られ、家庭の台所でさばかれたとき、兵隊さんは再び光の中に現れました。」
生徒: 「兵隊さんは元の場所に戻れたのですか?」
先生: 「驚いたことに、兵隊さんは元の部屋に戻ってきました。再び小さな踊り子を見つけ、感動しました。しかし、突然の出来事で兵隊さんはストーブの中に投げ込まれ、燃えてしまいました。」
生徒: 「それでどうなったんですか?」
先生: 「兵隊さんは娘を見つめ続け、彼女もまた風に吹かれてストーブの中に飛び込み、二人は一緒に燃え尽きました。翌朝、女中が灰をかき出すと、兵隊さんは小さなハート形のすずの塊になっていました。踊り子の金モールの飾りも真っ黒になって残っていました。」
生徒: 「この物語から何を学べるでしょうか?」
先生: 「この物語は、逆境に立ち向かい、最後まで誇りを持ち続ける勇気と、永遠の愛の力を描いています。一本足のすずの兵隊さんの勇気と不屈の精神は、私たちに大切な教訓を与えてくれます。どんな困難に直面しても、心の中にある愛と信念を忘れずに生きていきたいものです。」