2026年5月23日
2025年度 入試問題解説
ラ・サール高校 数学 大問2(1)
√(3n) が整数になる条件 ── 答えは 13個
■ 問 題
n を3桁の自然数とします。
√(3n) が整数になるような n は、全部で何個ありますか。
※本記事では、入試問題を参考に、学習用に表現を整理して解説しています。
■ 答え
13 個
① まず何を考えるか
この問題のカギは、「√(3n) が整数」という条件を言い換えることです。
3n は正の整数なので、√(3n) が整数になるとはどういうことか。
それは、3n が平方数(整数の2乗)になるということです。
■ 例で確認
√36 = 6 → 36 は平方数(6² = 36)
√48 = 4√3 → 整数にならない(48 は平方数でない)
「中身が平方数かどうか」が判断の基準になります。
ということは、この問題は次のように言い換えられます。
「3桁になる n = 3m² を数えればよい」
② n を使いやすい形に変える
3n が平方数ということは、ある自然数 k を使って
3n = k²
と書けます。ここで重要な気づきがあります。
左辺には「3」がかかっています。
もし k が3の倍数でなければ、k² も3の倍数にはなりません。
だから、k は必ず3の倍数でなければなりません。
■ なぜ?(素数の性質)
k = 3q+1 や k = 3q+2 の形(3の倍数でない)のとき、k² を計算すると 3 の倍数になりません。
3n = k² が成り立つには、k² が3の倍数 → k が3の倍数、という結論が導けます(3は素数なので)。
そこで、k = 3m(m は自然数)とおくと、
| 3n | = | (3m)² |
| 3n | = | 9m² |
| n | = | 3m² |
これで、数えるべき形がはっきりしました。
③ 個数を数える
n は3桁の自然数なので、
100 ≤ n ≤ 999
n = 3m² を代入すると
100 ≤ 3m² ≤ 999
3で割ると
100÷3 = 33.3… 999÷3 = 333
33.3… ≤ m² ≤ 333
m² は整数なので「33.3…以上」は「34以上」と考えてよい
m² の値として条件を満たすもの(34 以上 333 以下の平方数)を列挙すると:
確認のため、実際の n = 3m² も並べておきます。
| m | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| m² | 36 | 49 | 64 | 81 | 100 | 121 | 144 |
| n = 3m² | 108 | 147 | 192 | 243 | 300 | 363 | 432 |
| m | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| m² | 169 | 196 | 225 | 256 | 289 | 324 |
| n = 3m² | 507 | 588 | 675 | 768 | 867 | 972 |
m = 5 だと n = 3×25 = 75 で2桁になってしまいます。
m = 19 だと n = 3×361 = 1083 で4桁になってしまいます。
だから m は 6 から 18 まで。
18 − 6 + 1 = 13
■ したがって
13 個
④ よくあるミス
▼ ミス①:「n が平方数」と混同する
平方数になるのは n ではなく、3n です。
n = 108 は平方数ではありませんが、3×108 = 324 = 18² なので条件を満たします。
「√(3n) が整数」は「n が平方数」ではないことに注意。
▼ ミス②:境界値のミス
m = 5 にすると n = 75 で2桁(3桁にならない)。
m = 19 にすると n = 1083 で4桁(3桁を超える)。
m = 6 スタート・m = 18 ゴールを確認してから数えましょう。
▼ ミス③:個数の数え方
6 から 18 までは「18 − 6 = 12 個」ではありません。
両端を含むので 18 − 6 + 1 = 13 個 が正解です。
⑤ 解法の流れ(まとめ)
1 | √(3n) が整数 → 3n が平方数 と言い換える |
2 | 3n = k² とおくと、k は3の倍数 → k = 3m とおける |
3 | 代入して整理すると n = 3m² |
4 | 100 ≤ 3m² ≤ 999 から 34 ≤ m² ≤ 333 |
5 | m = 6, 7, …, 18 の 13通り → 答え 13個 |
⑥ 慣れたらこう見抜く
■ 上級者の視点
「3n が平方数になるには、n は 3×(平方数)の形でなければならない」
と直接見抜くと、n = 3m² が一瞬で導けます。
理由:3n = 3×(3m²) = 9m² = (3m)²。
平方数の素因数分解では、各素数の指数が偶数になる必要があります。
3n の「3」を帳消しにするために、n の中にもう1つ「3」を持ち込む——これが本質です。
最初は丁寧に k = 3m と置いて確認する習慣をつけ、慣れたらこの視点で一瞬で判断できるようにしましょう。
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