2025年5月22日

ド・モルガンの法則って、ちょっと聞き慣れない?
数学や論理の話になると、たまに「聞いたことあるけど、意味はよくわからない…」っていう用語に出会いますよね。ド・モルガンの法則も、そんな言葉の一つかもしれません。実はこれ、「否定の扱い方」をきれいに整理してくれるルールなんです。
言い換えると、「〇〇じゃない」っていう条件を、もっとわかりやすく言い換えるためのコツ、みたいなもの。
まずはシンプルに
ド・モルガンの法則は、こんなふうに表されます。
(A ∪ B)’ = A’ ∩ B’
(A ∩ B)’ = A’ ∪ B’
記号に抵抗がある人も大丈夫。ここから先は、言葉とイメージで説明していきます。
部活で考えてみよう
あるクラスが全体集合だとして、その中に…
- テニス部の生徒(集合A)
- サッカー部の生徒(集合B)
じゃあ、「テニス部かサッカー部のどっちかに入ってる人」って誰でしょう?
これは A ∪ B にあたります。
では、その「どっちにも入っていない人」は?
これは (A ∪ B)’。でも、よく考えたら「テニス部にもいないし、サッカー部にもいない人」ってことですよね。
つまり「テニス部でない」かつ「サッカー部でない」、つまり A’ ∩ B’。これが1つ目の法則。
もうひとついきます。
「テニス部とサッカー部、両方に入ってる人」は A ∩ B。
その否定、つまり「両方に入ってるわけじゃない人」は…
「テニス部じゃない人」または「サッカー部じゃない人」。
つまり A’ ∪ B’。これが2つ目の法則です。
ちょっとした言葉のマジックみたいなもの
「かつ」が「または」に、「または」が「かつ」に入れ替わる。
否定が加わるだけで、こんなふうに関係がひっくり返るなんて、ちょっとした言葉のマジックみたいです。
ちなみにこの法則、19世紀のイギリスの数学者ド・モルガンさんが提唱しました。今ではプログラミングや検索条件、法律文書など、いろんな場面で役立ってます。
とはいえ、完璧に暗記しなくても大丈夫
この法則、別に数式を暗記する必要はありません。
「否定をばらして、それぞれにかけると、ANDとORがひっくり返るんだな」くらいの感覚で十分です。
理解のカギは、ひとことで言えば「逆に考えてみる」こと。
こういう視点の転換が、論理を柔軟にとらえる助けになるんですよ。
どうでしょう? 少し身近に感じられましたか?
難しく見えても、ちゃんと噛み砕けば、人に伝わる言葉になります。
それこそが、ド・モルガンの法則が教えてくれることでもあるかもしれませんね。