アリストテレスの哲学を現代に活かす:日々の生活で実感する生きがいと幸福の探求

アリストテレスの哲学を現代に活かす:日々の生活で実感する生きがいと幸福の探求

生徒: アリストテレスは私たちがどのように生きるべきかについてどう考えていたんですか?

先生: アリストテレスは、生活そのものが一種の活動だと考えていました。彼によると、私たちは自分が好きなことをしている時が一番活動的で元気になれるんですよ。音楽が好きな人は音楽を聴いたり、学問が好きな人は研究に没頭したりして、自分の能力を活かしながら楽しみます。

生徒: それは、楽しみを求めて生きることと、生きるために楽しみを求めること、どちらが先なんですか?

先生: その点についてアリストテレスは、はっきりした答えを出していませんが、生活と楽しみはとても密接に関連していて、実際には分けることが難しいと言っています。私たちが自分の能力を使って何かをするとき、それ自体が楽しみを生み出し、その楽しみがさらに私たちを動かし、人生を豊かにします。

生徒: 自分の能力をどのように活かすことが、私たちの幸福につながるんですか?

先生: 私たちが自分の持つ能力を活動的に使うことで、人としての存在が楽しく感じられ、幸福を感じることができるんです。日々の生活で、例えば真実を追求したり(知恵)、公平を保ったり(正義)、勇気を持って行動したり(勇気)、友達と良い関係を築いたり(友愛)、他人を寛容に受け入れたり(寛容)、気前よく振る舞ったり(気前のよさ)、欲望を節制したり(節制)、冷静に行動したり(穏和)、自分に誇りを持ったり(矜持)することが、私たちの魂を豊かにし、人生を楽しむことにつながります。

生徒: 私たちが持つものよりも、「存在する」ことの方が大事なんですか?

先生: はい、正にその通りです。アリストテレスは、物を持つことよりも、どのように存在するかが私たちの人生に本当の楽しみをもたらすと考えていました。私たちの行動や選択が、どれだけ充実した生き方をしているかを示しますからね。