2025年4月18日

「クラスの中のバスケ部」―生徒と先生の会話形式―
生徒:「先生、集合ってなんか難しそうな言葉ですけど、あれって実際何なんですか?」
先生:「あー、たしかに“集合”って聞くと、ちょっと堅いイメージあるかもね。でも、実はそんな大げさなもんでもないんだよ。たとえば『今日のお昼一緒に食べたメンバー』とか、『好きな漫画が同じ人たち』とか、そういう“集まり”のことを数学っぽく言っただけ。日常にも結構あるんだよね。」
生徒:「ふーん。で、その集合って、どうやって書くんですか?」
先生:「お、いい質問。集合の表し方には、大きく分けて2通りあるんだよ。
1つは、中にいるメンバーをそのまま並べる方法。
もう1つは、どんな人たちが入ってるかっていう条件を書く方法。
…まあ、“ふわっとまとめる方法”って言った方が伝わるかも。」
生徒:「え、ふわっと?なんか急にゆるくなりましたね(笑)」
先生:「まあまあ(笑)いい意味でね。では具体的に、例を出してみようか。3年A組にバスケ部がいるとして、その人たちの集合を考えてみるとわかりやすいかも。」
名前を並べるパターン
生徒:「それでは、そのバスケ部の人を名前で並べるって…どうなるんですか?」
先生:「たとえばね、バスケ部に“たかし・ゆうと・みなみ”の3人がいたとするでしょ?そしたらこう書ける。」
B = {たかし, ゆうと, みなみ}
生徒:「あー、なるほど。リストっぽいというか、名前そのままなんですね。」
先生:「そうそう、見てすぐわかるし、シンプル。でも人数多くなると…ちょっと書くのめんどくさくなるかもね。」
生徒:「それ、LINEのグループ名忘れたときと似てますね。“あのメンバー誰入ってたっけ?”みたいな(笑)」
先生:「そう、それ!それに近い感覚!」
条件で示すパターン
生徒:「もう1つの、条件でふわっとってやつは?」
先生:「お、覚えてたね(笑)これは“どんな人たちか”をルールで書く方法。さっきのバスケ部の例なら、こう書くよ。」
B = {x | xは3年A組でバスケ部に所属している生徒}
生徒:「おお、なんかこっちは急にかっこいい感じ。…でも、ちょっと冷たいっていうか、距離感ありますね(笑)」
先生:「それ言い得て妙(笑)。たしかに、見た目スマートだけど、どこか他人事っぽい感じあるよね。でもね、誰がバスケ部かよく知らない人に“3Aのバスケ部の子たち”って言うときは、こっちの書き方が便利だったりするんだ。」
生徒:「でもなんか、“詳しくは語らんけど察して”的な空気ありますよね(笑)」
先生:「わかる(笑)。あんまり多用すると“わかってる風”になるから、ちょっとあざといって思う人もいるかもね。あ、個人の感想じゃないよ?」
結局どっちがいいの?
生徒:「で、どっちの書き方の方がいいんですか?」
先生:「うーん、それはね、状況しだい。はっきり見せたいときは名前を並べる方がわかりやすいし、ざっくり伝えるなら条件で十分。でもさ、どっちも使いづらいときもあるんだよね。あるある。」
生徒:「わかります。先生の授業中に黒板に“B = {x | xは〜}”って書いてあって、“誰だよそのx”って思ったことあります(笑)」
先生:「あるよね、それ(笑)今はそのxが誰なのか、ちょっとわかった感じするでしょ?」
生徒:「たしかに。ちょっと集合、好きになったかも…かも、ですけど!」
先生:「“かも”いただきました(笑)まあ、そうやってちょっとずつ慣れていけばOKだよ。」