「誰だよそのx?」から始まる集合の理解|授業っぽいけど面白い対話式解説

「誰だよそのx?」から始まる集合の理解|授業っぽいけど面白い対話式解説

「クラスの中のバスケ部」―生徒と先生の会話形式―

生徒:「先生、集合ってなんか難しそうな言葉ですけど、あれって実際何なんですか?」

先生:「あー、たしかに“集合”って聞くと、ちょっと堅いイメージあるかもね。でも、実はそんな大げさなもんでもないんだよ。たとえば『今日のお昼一緒に食べたメンバー』とか、『好きな漫画が同じ人たち』とか、そういう“集まり”のことを数学っぽく言っただけ日常にも結構あるんだよね。」

生徒:「ふーん。で、その集合って、どうやって書くんですか?」

先生:「お、いい質問。集合の表し方には、大きく分けて2通りあるんだよ。
1つは、中にいるメンバーをそのまま並べる方法
もう1つは、どんな人たちが入ってるかっていう条件を書く方法
…まあ、“ふわっとまとめる方法”って言った方が伝わるかも。」

生徒:「え、ふわっと?なんか急にゆるくなりましたね(笑)」

先生:「まあまあ(笑)いい意味でね。では具体的に、例を出してみようか。3年A組にバスケ部がいるとして、その人たちの集合を考えてみるとわかりやすいかも。」

名前を並べるパターン

生徒:「それでは、そのバスケ部の人を名前で並べるって…どうなるんですか?」

先生:「たとえばね、バスケ部に“たかし・ゆうと・みなみ”の3人がいたとするでしょ?そしたらこう書ける。」

B = {たかし, ゆうと, みなみ}

生徒:「あー、なるほど。リストっぽいというか、名前そのままなんですね。」

先生:「そうそう、見てすぐわかるし、シンプル。でも人数多くなると…ちょっと書くのめんどくさくなるかもね。」

生徒:「それ、LINEのグループ名忘れたときと似てますね。“あのメンバー誰入ってたっけ?”みたいな(笑)」

先生:「そう、それ!それに近い感覚!」

条件で示すパターン

生徒:「もう1つの、条件でふわっとってやつは?」

先生:「お、覚えてたね(笑)これは“どんな人たちか”をルールで書く方法。さっきのバスケ部の例なら、こう書くよ。」

B = {x | xは3年A組でバスケ部に所属している生徒}

生徒:「おお、なんかこっちは急にかっこいい感じ。…でも、ちょっと冷たいっていうか、距離感ありますね(笑)

先生:「それ言い得て妙(笑)。たしかに、見た目スマートだけど、どこか他人事っぽい感じあるよね。でもね、誰がバスケ部かよく知らない人に“3Aのバスケ部の子たち”って言うときは、こっちの書き方が便利だったりするんだ。」

生徒:「でもなんか、“詳しくは語らんけど察して”的な空気ありますよね(笑)」

先生:「わかる(笑)。あんまり多用すると“わかってる風”になるから、ちょっとあざといって思う人もいるかもね。あ、個人の感想じゃないよ?

結局どっちがいいの?

生徒:「で、どっちの書き方の方がいいんですか?」

先生:「うーん、それはね、状況しだいはっきり見せたいときは名前を並べる方がわかりやすいし、ざっくり伝えるなら条件で十分。でもさ、どっちも使いづらいときもあるんだよね。あるある。」

生徒:「わかります。先生の授業中に黒板に“B = {x | xは〜}”って書いてあって、“誰だよそのx”って思ったことあります(笑)」

先生:「あるよね、それ(笑)今はそのxが誰なのか、ちょっとわかった感じするでしょ?」

生徒:「たしかに。ちょっと集合、好きになったかも…かも、ですけど!」

先生:「“かも”いただきました(笑)まあ、そうやってちょっとずつ慣れていけばOKだよ。」