“than”に注意!英語読解で筆者の主張を見抜くプロのテクニック

“than”に注意!英語読解で筆者の主張を見抜くプロのテクニック

皆さん、こんにちは。今回は「than」の持つ非常に重要な役割についてお話しします。これは、ただの比較を示す単語ではありません。英語の読解力を一段階引き上げる「秘密の鍵」とも言える存在なんです。

thanを見たら主張を探せ

英語の比較表現って、「AはBより優れている」みたいに、ただの差を示すものだと思っていませんか?

まあ、それも間違ってはいないんですが……実は、もっと深い意味があるんです。

ちょっと考えてみてください。筆者がわざわざ何かを「より〜だ」と比較する時って、意見や価値判断が含まれていると思いませんか?

thanに注目するだけで、読解が変わる

ここでポイントなのが、「than」という一語です。

この単語が出てきたら、要注意。

なぜかというと、thanがあるってことは、何かと何かを比べてるってことですよね。

で、比べるってことは、たいてい「こっちのほうがいい」っていう筆者の主張が含まれているんです。

しかも、多くの場合、その主張はthanの後ろ側に隠れているんですよ。これ、結構見落とされがちなんですが、大事なんです

実際の例で見てみましょう

英文
Modern companies value collaborative leadership more than traditional hierarchical management.
This approach encourages employees to contribute ideas rather than simply follow orders.

日本語訳
今の企業は、昔ながらの上下関係に基づく管理よりも、柔軟で協力的なリーダーシップを重視するようになってきています。
こうした考え方は、ただ命令に従わせるのではなく、社員が自分のアイデアを積極的に出せるよう促しているのです。

ここでは、「collaborative leadership(協力型のリーダーシップ)」と「traditional hierarchical management(伝統的な階層型マネジメント)」が比べられていますよね。

たとえば、「collaborative」の意味が分からなくても、慌てなくて大丈夫です。以下の流れで考えてみてください

  1. thanを見つける → 比較だな、と気づく。
  2. 何が比較されているか探す → 協力型 vs 階層型。
  3. 知ってる方から逆算する → 「階層的」って、命令型の硬いマネジメントのこと。
  4. 文脈で確認する → 次の文に「アイデアを出す」とあるから、柔軟で開かれた感じだな、と分かる。

こうやって、知らない単語も前後から推測できるんです。

どうでしょう?少し読みやすくなってきましたか?

thanはヒントの宝庫

ちょっと繰り返しになりますが、thanを見つけたら、次の3つのことを考えてみてください

  • 比較の両側を見る → 何と何を比べているのか?
  • 文脈と照らす → 前後の流れで意味を補強。
  • 筆者の主張を読み取るthanの後ろにヒントがある

実は、英語の読解って、こういう「しかけ」を見抜くと、スーッと分かるようになります

読める実感が増えて、ちょっと楽しくなってきたりするんですよね。

というわけで、今日は「thanを見たら主張を探せ」という話でした。

次回も、こういう“読解のツボ”をどんどん紹介していきます。楽しみにしていてくださいね