2026年5月30日
2026年度 市川中学校 入試解説
大問1(2)
食塩水の移し替え問題
「取り出すだけでは濃度は変わらない」―― 2通りの美しい解法
【 問 題 文 】
容器Bには、濃度2%の食塩水が150g入っています。
まず、AからBへ50g移して、よく混ぜました。
次に、BからAへ何gか移して、もう一度よく混ぜました。
その結果、Aの濃度は11%、Bの濃度は5%になりました。
BからAへ移した食塩水は何gですか。
※本記事では、入試問題を参考に、学習用に表現を整理して解説しています。
この問題、どこから手をつける?
Aの最初の濃度を□%、BからAへ移した量を△g とおきます。
わからないものは2つありますが、どちらを先に求めるか――「操作2でBに何が起きたか」に注目するのがカギです。
ということは、最終的なBの濃度(5%)=操作1直後のBの濃度が成り立ちます。
これを使えば、□(Aの最初の濃度)を先に決めることができます。
スタート A:300g・□% | → A→B 50g | 操作1後 A:250g・□% | → B→A △g | ゴール(既知) A:11% |
STEP 1 操作1後の各容器を整理する
🔑 大切な原理(A・B 両方に使います)
よく混ざった食塩水から一部を取り出しても、残った液体の濃度は変わりません。
(どこを取り出しても同じ濃度だから、取り出した後も同じ濃度が続きます)
| 重さ | 食塩の量 | 濃度 | |
|---|---|---|---|
| A(操作1後) | 250g | 250×□÷100=5□÷2 g | □%のまま (取り出しただけ) |
| B(操作1後) | 200g | 3+□÷2=(6+□)÷2 g | (6+□)÷4 % |
STEP 2 □(Aの最初の濃度)を求める
操作2では、BからAへ取り出すだけ=Bは「減るだけ」
Bに何も加えていないので、Bの濃度は操作1後から変わりません。
つまり:操作1後のBの濃度(6+□)÷4 % = 最終のBの濃度 5%
(6 + □)÷ 4 = 5
6 + □ = 20
□ = 14 → Aの最初の濃度は 14%
STEP 3 △(移動量)を求める ―― 2通りの解き方
Aの操作1後の状態:250g・14%・食塩35g
ここにB(5%)から△gを加えて、全体を11%にします。
※AもSTEP1で「取り出しただけ」なので、操作1後のAの濃度は14%のまま変わっていません。
答え
125 g
STEP 4 検算
| 最終的な重さ | 最終的な食塩 | 濃度計算 | 確認 | |
|---|---|---|---|---|
| 容器A | 250+125=375g | 35+125÷20=41.25g | 41.25÷375×100=11% | ✓ |
| 容器B | 200-125=75g | 10-125×5÷100=3.75g | 3.75÷75×100=5% | ✓ |
食塩水問題の鉄則
■ 覚えておくべき2つの原理
| よく混ざった液体を 取り出すだけ | → 濃度は変わらない (今回のA・B両方に使った) |
| 違う濃度のものを 加える | → 濃度が変わる (操作1のB・操作2のAがこれ) |
操作が複数ある食塩水問題では、まず「各操作で容器に何が起きているか」を丁寧に仕分けすることが大切です。
今回のように「片方が減るだけ」の操作があれば、そこから逆算する――というアプローチは入試でたびたび使えます。
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